第13回 脳腫瘍摘出術
60代後半の男性。入院の10ヶ月前より痴呆症状あり食事は自分では用意出来ず1日中何も食べないこともありました。 歩行が次第に不安定になっていました。路上で倒れていて頭部に出血がみられたため当院に搬送されました。住所や電話番号、子供の名前を言えず当初本人を確認する手段が見つかりませんでした。入院後も点滴の管を勝手に抜いてしまうなど判断力の低下が目立ちました。


(写真1)


(写真2)
(写真1) (写真2)来院時CT: 来院時の頭部CTで左前頭部に大きな腫瘍があり周囲の構造の変形が著明でした。(黄色矢印部の腫瘍により赤矢印部の脳が圧迫されています。)


(写真3)


(写真4)
(写真3)(写真4)造影剤使用MRI: 造影剤を使ったMRIでは腫瘍が明瞭に造影されています。中央構造が強く右側に圧排されています。(黄色矢印部が腫瘍です。)


(写真5)


(写真6)
(写真5)脳血管撮影:  脳血管撮影では、真中にあるはずの動脈が腫瘍により圧排され湾曲しています。(黄色矢印部)
(写真6)脳血管撮影:  脳血管撮影では、外頚動脈から腫瘍に流入する血管がみられました。(赤矢印部)


(写真7)


(写真8)
(写真7) (写真8)手術後のCT(1ヶ月後): 入院後11日目に開頭による腫瘍摘出を行いました。腫瘍の付着していた硬膜は腫瘍と一緒に切除しました。硬膜の欠損部には PTFE(polytetra Fluoroethylene)の人工硬膜をあてがいました。術後判断力改善し歩行も安定しました。 術後1ヶ月のCTではまだ脳の変形は著明です。 (黄色矢印人工硬膜)(赤矢印腫瘍摘出部)


(写真9)


(写真10)
(写真9) (写真10)手術後のCT(3ヵ月後):術後3ヶ月のCTでは脳の変形は正常に近くなり判断力は正常化しました。
 

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